結論:アクセスできることがあるが、常にできるわけではない

VPNを使っている間にローカルネットワークへアクセスできるかどうかは、「VPNクライアントがどの通信をトンネルに入れるか」「ローカル宛て通信をトンネルから除外(または別経路で処理)できるか」で決まります。状況によってはアクセスできず、逆に設定次第ではアクセスできます。

ここでいうローカルネットワークは、一般的に自宅やオフィス内のLAN(例:192.168.x.xや10.x.x.xの範囲)に相当する通信先を指します。VPN接続すると、端末側の通信の向きが変わるため、LAN宛てが意図せずVPN側に回されることがあり、その場合はアクセスが難しくなります。逆に、LAN宛てをローカル側の経路で扱えるなら到達できる可能性が高まります。

仕組み:VPN接続で「通信の行き先」が変わる

VPNは、端末からVPNサーバまでの通信経路をトンネルとして構成し、そのトンネル経由で通信する挙動を作ります。多くの構成では、端末のルーティング(宛先に応じた経路)により、特定の宛先はトンネルへ送られます。

このとき問題になりやすいのが「ローカル宛てがトンネル扱いになるかどうか」です。

  • 端末が“全ての通信をVPNへ送る”状態だと、ローカル宛てもVPN側の経路やポリシーに乗りやすくなります。
  • 一方で“スプリットトンネル(必要な通信だけVPNへ)”のように、ローカル宛てをトンネルから外す考え方があると、LANへ通常どおり到達しやすくなります。

また、VPNには「DNS(名前解決)」も絡むことがあります。名前でローカル機器にアクセスしようとすると、DNSの挙動が変わった結果、意図したIPに到達できないこともあります。IP直指定で動くかどうかを切り分けると、原因の当たりをつけやすくなります。

制限と例外:アクセス可否を左右する典型条件

VPN中にローカルへアクセスできない典型パターンは、次のようなものです。

  • ルーティング設定により、LAN宛て通信がトンネル経由になり、VPN側からそのLANへ戻す経路が成立していない
  • VPNサーバ側やネットワーク側のポリシーで、トンネル経由のローカル宛て通信が制限されている
  • ローカル宛ての名前解決がVPN側DNSに置き換わり、想定したIPへ引けない
  • そもそもローカル機器がその経路からの接続を許可していない(ファイアウォール設定など)

逆に、アクセスできる可能性が高まる条件としては、次のような方向性が挙げられます。

  • ローカル宛て通信をVPNから除外する設定がある(スプリットトンネルやローカル宛先の除外に相当)
  • LAN宛てへの経路が端末側で正しく維持され、VPNのトンネル設定と衝突しない

ただし、どのVPNクライアントや構成でも同じ動きになるとは限りません。 クライアントの設定項目名や実装は環境で変わり得ます。