結論:VPNがあっても「位置が追跡されない」とは限りません

VPNを使うと、外部から見えるあなたの通信元(主にIPアドレス)がVPNサーバー側に置き換わるため、位置推定の一部は弱まることがあります。
ただし「VPNを使えばGoogleが位置を追跡できない」と断言することはできません。位置推定はIPだけでなく、アクセス状況や端末側の情報、アカウントに紐づく設定など、複数の手がかりの組み合わせで行われ得るからです。
そのため実務的には、「どの情報がどう影響しているか」を絞り込んで確認し、必要なら設定を見直すのが現実的です。
※ここでは一般的な仕組みを説明します。不確実性(状況により挙動が変わる可能性)がある点に注意してください。

位置推定が生まれる基本の考え方

位置情報の推定は、大きく言うと「観測できる手がかりを集めて、ありそうな場所を推定する」考え方です。手がかりには次のようなものが含まれ得ます。

  • ネットワーク由来:IPアドレス、接続経路、ネットワーク特性など
  • 端末・ブラウザ由来:端末の情報、ブラウザ設定、保存される情報
  • アカウント・サービス由来:ログイン状態、履歴や同期に関する設定
  • ユーザー操作由来:位置情報(端末のGPS等)を明示的に許可した場合

VPNは主に「ネットワーク由来」の手がかりに働きかけます。しかし、他の手がかりが残っていれば、結果として位置に近い情報が活用される余地はあります。

VPNで弱まりやすい点/残りやすい点

一般論として、VPNで変化しやすいのは通信元の見え方です。例えば、Webアクセス時に参照されるIPが、実際の通信元ではなくVPNサーバー側になるため、IPからの推定が単純には働きにくくなることがあります。
一方で、次のような要素はVPNだけでは完全には消えない可能性があります。

  • 端末で位置情報が許可されている(アプリやブラウザが位置情報にアクセスしている)
  • ブラウザに残る識別情報や設定(ログイン状態、保存情報、権限の保持など)
  • Googleアカウントの履歴・同期設定(有効になっている場合、過去の情報が参照される可能性)
  • 誤差を含む推定:同じ場所でも推定結果は変動することがあります

重要なのは、「VPN=万能」ではなく、「どの手がかりを減らしたいか」を意識して対策を組み合わせることです。

どこを確認すればよいか:実践的なチェック項目

「Googleが位置を追跡しているか」を完全に見抜く方法は、状況ごとに変わり不確実です。そこで、次のような“確認の観点”で切り分けます。

1) 端末の位置情報の権限を見直す

ブラウザやアプリに位置情報の許可が残っていないか確認します。許可があると、VPNの有無に関わらず位置情報が取得される余地が増えるためです。