結論:TorはIPアドレスを隠しますか?
はい、Torはあなたの「接続元のIPアドレス」を通信相手にそのまま渡さない形で中継するため、結果として相手から見えるIPはあなたのものではなくなりやすいです。ただし、Torを使っていること自体や利用状況によっては、別の手がかりからあなたが特定される可能性があります。したがって「IPアドレスが常に完全に隠れる」と断言するのは適切ではありません。
Torの仕組みを“IPが見える側”の観点で捉える
Torは、通信をいくつかの中継ポイントを経由させることで、あなたがアクセスしている相手から見ると、あなたの実際の接続元IPが直接観測されにくい状態を作ります。つまり、相手が受け取る通信情報としては「あなたではない側の経路に由来する情報」になりやすい、というのがポイントです。
一方で、追跡や識別の糸口はIPアドレス以外にも存在します。たとえば、端末側の挙動、アプリの設定、ログの扱い、ブラウザの情報、アクセスパターンなどによって、あなたに結び付く可能性が残ります。どの情報が観測されるかは、見ている場所(どの地点・誰が観測しているか)によって変わります。
どこまでが“隠れる”範囲で、どこからが限界になりやすいか
Torで期待できるのは「相手からあなたの接続元IPがそのまま見えにくくなること」です。ここでの注意点は次の通りです。
- 端末やブラウザが発する情報が、IP以外の要因で関連付けられる場合がある
- あなたが誤った設定で利用すると、意図しない情報が漏れる可能性がある
- 誰がどの地点を観測しているかによって、相手からの見え方が変わる
このため、Torは“IPを隠す方向の設計”ではありますが、「常に完全に匿名」「追跡不能」を意味するとは限りません。
