まず前提:VPNは「提供側」と「利用側」で成り立つ

VPNは、通信を暗号化してトンネルのように扱いながら、利用側端末から提供側(VPNサーバ等)へ接続する仕組みです。そのため「複数の場所からVPNに接続したい」という希望は、端末が複数でも、同じVPN提供側(同じ接続先)へ向けることで成立します。

ただし「既知のVPNサービスを使わずに」という条件が何を意味するかで、選べる方法が変わります。完全に“外部サービスを一切使わない”のか、“特定のサービス名を避けたい”のかで、現実的な到達点が変化します。ここでは、一般的に成立する考え方に絞って説明します。

方法の整理:自前で提供側を用意するか、別の形で接続先を確保するか

1つ目は、自分(または組織)がVPN提供側を用意して運用する方法です。この場合、複数の場所から接続する端末側は、共通の接続先情報(例:サーバのアドレス、使用する方式、認証方法)に従って設定します。

2つ目は、「既知のVPNサービス」という言葉が示す“特定の商用サービス”を避けたい、という意図に近い場合です。このとき現実には、VPN提供を行う仕組みそのものはどこかで必要であり、社内の設備や他の管理された環境、あるいは契約形態が異なる提供元を利用するケースがあり得ます。ただし、どの選択が可能かは、利用環境の方針や制約に左右されます。

接続の要点:複数端末で共通化すべき設定

自前で提供側を用意する場合でも、利用側が複数になる場合でも、管理対象は基本的に次のように共通化できます。