まず「利用状況」とは何が見られることか

「利用状況を隠す」と言っても、実際に第三者に見えうるのは一枚岩ではありません。たとえば、ネットワーク上では通信先や通信量のような情報が観測される可能性があります。一方、ウェブ閲覧ではCookie、ログイン情報、閲覧履歴、ブラウザ設定、端末の特徴(いわゆる指紋の考え方)などが手がかりになります。

重要なのは、「何を隠したいのか(通信先・閲覧内容・行動の紐づけなど)」を先に分けることです。目的が曖昧なままだと、効果の薄い対策に時間を使いがちです。

“隠す”ための基本モデル(3つに分解して考える)

対策は大きく、(1)通信経路、(2)端末・ブラウザ、(3)提供側(ウェブサービス等)の見え方、の3観点で整理すると理解しやすくなります。

1) 通信経路:観測される情報を減らす

暗号化された通信(たとえばHTTPSの利用)では、途中で内容を覗かれにくくなります。また、経路の工夫(一般にVPNのような考え方)は、通信先の見え方を変えることがあります。ただし、完全に“追跡不能”になるわけではなく、接続先やログ、端末側の要因が残る場合があります。

2) 端末・ブラウザ:追跡に使われる手がかりを減らす

ウェブでは、Cookieやトラッキング関連の仕組みが行動の紐づけに使われがちです。そこで、Cookieの扱い(削除・制限)、サードパーティCookieの制限、不要な拡張機能の見直し、ブラウザのプライバシー設定の確認などが基本になります。

また、同じ端末・同じブラウザ環境で長期間閲覧を続けるほど、連続性が高まりやすい点にも注意が必要です。

3) 提供側:ログやアカウントによる紐づけを意識する

ウェブサービスを利用する場合、ログインしていると、利用状況はアカウントに紐づきやすくなります。