サイト間VPNの基本定義と考え方
サイト間VPNは、拠点(サイト)同士の通信を暗号化トンネルで結び、あたかも同一ネットワークのように到達させるための仕組みです。設定では「対向先を見つけられる状態(到達性)」「トンネルを張る条件(VPNパラメータ)」「通す範囲を決める仕組み(ルーティング)」の3点がそろっている必要があります。
準備:到達性と前提条件をそろえる
最初に行うべきは、VPN機器同士が制御通信(一般にIPとポートで行われる)として到達できる状態か確認することです。拠点の回線や中間機器(NAT/ファイアウォール)によっては、外部からの到達性が不足してトンネルが確立しません。加えて、トンネル確立後に通したい通信(社内LANのサブネット等)同士が競合していないかも重要です。
ここでの要点は「トンネル設定を作り込む前に、まず相手に到達できるか」を切り分けることです。到達性が成立していない場合、原因はVPN設定そのものではなくネットワーク条件側にあることが少なくありません。
設定手順(考え方ベース)
1) 対向先(ピア)とトンネルの基本情報
各拠点で、相手側の到達先(グローバル/ルーティング可能なIP)と、VPNの種類(例:代表的にはIPsec系など)で使う接続形態を定義します。サイト間VPNの“設定”は、機器の管理画面上の項目としては「相手」「方式」「鍵や認証の情報」「対象ネットワーク」などに分かれますが、目的は同じで、両側が同じ前提で会話できる状態を作ります。
2) 認証と暗号化の一致
トンネルは、認証方式と暗号化(プロトコルやパラメータ)を両側で一致させることで成立します。片側だけが違う設定になっていると、確立に失敗します。ここはベンダや方式によって項目名が異なるため、必ず“両拠点の設定が対応しているか”を突き合わせてください。
