結論:VPNプロトコルは「処理量」と「通信の扱い方」で速度に影響します

VPNプロトコルは、データを暗号化してトンネル化し、相手と安全に通信するための手順(方式)です。そのためプロトコルが変わると、暗号化・認証にかかる処理量、接続確立の手間、パケットの再送や制御の仕方が変わり、結果として速度(スループット)や遅延(レイテンシ)に差が出ます。

どうして速度が変わるのか(シンプルなモデル)

速度への影響は、主に次の要素の組み合わせで説明できます。

暗号化・認証のオーバーヘッド

プロトコルには暗号化方式や鍵の扱いが組み込まれます。暗号化や認証の処理が重いほど、端末やサーバ側で計算に時間がかかり、同じ回線でもスループットが伸びにくくなることがあります。逆に、端末が得意とする処理方式に合う場合は効率よく進み、速度が保たれやすくなります。

パケットの扱い(再送・順序・制御)

通信が混雑していたり、途中でロス(欠損)が起きていると、プロトコルによって再送や制御の挙動が変わります。再送が増える状況では、有効に運べるデータが減るため体感速度が落ちやすくなります。つまり「回線の性質」と「プロトコルの相性」で差が出ます。

接続確立と制御のコスト

初回接続や再接続の場面では、プロトコルごとにハンドシェイク(合意)に必要な手順が異なり、立ち上がり時間や再開時の体感に差が出ることがあります。速度テストのタイミングによって結果がブレるのはこのためです。

違いが“特に出やすい”条件と“出にくい”条件

出やすい条件

  • 回線が不安定でロスやジッタ(揺らぎ)が多い
  • 端末やサーバの処理能力に余裕が少ない(古い端末、負荷が高い環境など)
  • 遠距離で往復遅延が大きい