結論:VPNの速度が遅くなる主な原因

VPNの速度低下は、主に「暗号化などの処理に伴う上乗せ」「回線や通信環境の影響」「接続先までの距離や経路」「サーバー側の混雑」「プロトコル・設定の相性」という複数要因の組み合わせで起きます。原因は一つに絞れないことも多く、どれが効いているかは状況で変わります。なお、ここでは一般的な仕組みとして説明します。

1つ目の原因:暗号化・トンネリングによる処理負荷

VPNは通信内容をトンネルで包み、暗号化してから送ります。そのため、通常の通信よりも余分な処理(暗号化/復号、カプセル化と復元)が発生します。端末の性能、CPU負荷、暗号化方式の違い、同時に動いているアプリの負荷などによって、体感速度が下がったり、特に小さいデータのやり取りで遅さを感じたりすることがあります。

2つ目の原因:回線品質と電波環境

VPNが速くても、手元の回線やネットワーク品質が低いと性能は頭打ちになります。たとえばWi-Fiの電波が弱い、電波が混雑している、回線自体が混んでいる、モデムやルーターの状態が不安定、といった要因です。VPN利用時は通信経路が変わるため、結果として「これまで気にならなかった弱点が目立つ」形で速度低下に見えることもあります。

3つ目の原因:接続先サーバーの混雑と距離

VPNは通常、利用者の通信がいったんVPNサーバーに向かってから目的地へ出ていく形になります。そのため、接続先サーバーが混雑している、または物理的に遠くなるほど、遅延や帯域低下が起きやすくなります。さらに、サーバーの場所やルート次第で、同じ回線でも遠回りになり、速度が出にくいことがあります。

4つ目の原因:通信経路の相性(経路の遠回り・迂回)

VPNを使うと、通常経路とは別の経路を経由することになります。