レイヤー3の定義(OSI参照モデル)
OSI参照モデルでは、レイヤー3は「ネットワーク層」にあたります。主な目的は、異なるネットワーク同士のあいだで、データを“パケット”として適切な宛先へ届けることです。そのために扱う中心概念が、IPアドレスにもとづく配送(ルーティング)と、実際の転送の考え方です。
レイヤー3で何をしているか
レイヤー3の典型的な役割は次の2点に整理できます。
- 経路選択(ルーティング):宛先ネットワークまで、どの経路で運ぶのがよいかを決めます。
- パケット配送(転送):選んだ経路に沿って、パケットを次の区間へ運びます。
ここで重要なのは、レイヤー3が「同じ回線や同じネットワークの中だけで完結する」ことを前提にしない点です。宛先は他のネットワークにまたがる可能性があり、そのために“ネットワーク間で通用する”識別(例:IPアドレス)と配送手順が必要になります。
隣接する層との違い
レイヤー3は、レイヤー2やレイヤー4と目的が重なりにくいように設計されています。
- レイヤー2(データリンク層)との違い:レイヤー2は、主に同一ネットワーク区間内での受け渡しを扱います。宛先への届け方は、リンク層の識別(例:MACアドレスのような考え方)に寄るため、ネットワーク間の“経路選択”はレイヤー3側の関心になりがちです。
- レイヤー4(トランスポート層)との違い:レイヤー4は、通信のエンドポイント間(アプリに近い観点)で、データをどのように確実にやり取りするかに関心が寄ります。レイヤー3は、その前段として「まずは宛先ネットワークまで運ぶ」性格が強いです。
例外・注意点(どこまでがレイヤー3か)
OSI参照モデルは理解のための枠組みであり、実システムでは設計や実装により責務の分け方が一部ずれることがあります。
