ファイアウォールを使う主な理由
ファイアウォールを使うべき理由は、ネットワーク上の「どの通信を通すか/通さないか」を意図的に制御できるからです。インターネットや社内ネットワークなど、異なる環境の間には常に通信が行き来しますが、そのまま全許可にすると、不正なアクセスの入り口や不要な通信の拡散が起こりやすくなります。ファイアウォールは、宛先や送信元、通信の種類(ポートやプロトコルのような観点)、状態(接続の段階)などに基づいて通信を制限し、攻撃の試行を減らす方向に働きます。
仕組みを簡単なモデルで考える
イメージとしては「入口の門番」です。通信には必ず“通したい理由”があります。たとえば、必要なサービスへのアクセス、正当な管理作業、業務で使う通信などです。そこでファイアウォールでは、必要な通信だけを許可し、不要や危険になりやすい通信は遮断します。加えて、ログ(記録)を残せる場合が多く、異常な通信パターンに気づく手がかりにもなります。
このとき重要なのは、ルールが正確であることと、運用でルールが陳腐化しないことです。許可する範囲が広すぎれば防御効果は下がり、誤って必要な通信まで遮断すれば業務に支障が出ます。つまり、ファイアウォールは「安全のための設計と調整」を前提に効果が最大化します。
どこまで守れて、どこから守りにくいか
ファイアウォールは有効ですが、万能ではありません。たとえば、内部の端末がすでにマルウェアに感染している場合、正当な経路に見える通信が発生することがあります。このようなケースでは、ファイアウォールの遮断ルールだけで完全に防ぐのは難しくなります。また、暗号化された通信でも、許可された通信であれば通ってしまう可能性があります(何を“許可”したかが結果を左右します)。
